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時計の雑学

時計の歴史を200年早めた天才「アブラアム=ルイ・ブレゲ」の凄さ!

公開日: 2021/06/18

「時計の歴史を200年早めた天才」
ブレゲを知る人なら有名な枕詞ですが、実際に何故そう呼ばれているのか知っていますか?
今回は時計界の鬼才ブレゲと彼が創業した「BREGUET」について深堀です

 

 

 

 

アブラアム=ルイ・ブレゲ

 

 

1747年スイス・ヌーシャテルで生を受けます
15歳でフランスに渡り、ヴェルサイユで時計技師としての人生をスタートさせました
1775年にはフランス・シテ島に自らの時計工房を創設します
これが現在でも続く「Breguet」の始まりとされています

 

 

 

 

 

ブレゲによる発明

 

何故、ブレゲが「時計の歴史を200年早めた」と言われているのか?
その答えは簡単です

 

彼が現在まで続く、様々な機構を発明したから

 

に他なりません

 

では実際にどんな機構が開発されたのでしょうか?
ブレゲによる数々の発明を見ていきましょう

 

 

 

パルペチュアル(オートマチック)

 

懐中時計が主流であった当時の時計はゼンマイを毎日手動で巻き上げなくてはなりませんでした
人が歩いたり、動く振動を利用して自動的にゼンマイを巻き上げる仕組みはこの時すでに発明されていたのですが、それを実用的に改良したのがブレゲなんだそうです

 

機械式の自動巻き機構は現在でも続く機構です
その実用化の基礎を発明したなんて、凄いです

 

 

 

世界3大複雑機構

 

 

この時計の雑学でも何度も出てくる時計の3大複雑機構です
とても複雑で技術力がなければ搭載する事が出来ません
なので、これらの機構を搭載している=技術力の高さの証明となり高級時計ブランドではこれらの機構を搭載しているモデルが殆どです
しかも、機構自体の美しさも人気が高く愛好家も多い機構となっています

 

トゥールビヨンパーペチュアルカレンダーミニッツリピーター

 

これら3大複雑機構の・・
なんと、全ての発明がブレゲによるものなのです

 

それぞれの詳しい説明は他の記事でしていますので、ここでは省略しますが
これらの機構の発明は正に「時計の歴史を200年早めた」が過言ではない発明なのです!

 

しかもその全てって本当に凄いですよね
もちろん現在の機構は更に改良されていたり、より精密になっていたりするのでしょうがその基礎の全てがブレゲの発明だとは驚きです・・

 

 

 

 

ギョーシェ彫り(ギョシェ彫り)

 

 

ブレゲの開発は機構ばかりではありません
現在の高級時計の多くで採用されている「ギョーシェ彫り(ギョシェ彫り)」これを開発したのもブレゲなんです

 

ギョーシェ彫りと言えば文字盤の装飾によく用いられる彫りの技法なのですが、光の反射を抑え視認性を高めるという技術的に優れた技法です
現在ではギョーシェ彫りにも様々なデザインがあり、組み合わせによって印象が変わったりギョーシェ彫りの時計を目当てに求められる方も少なくありません

 

もちろんその美しさは言うまでもなく、実用性と芸術性の両方を兼ね備えているのです
現在では自動で彫ったり、機械で型押ししたりしている時計もあるのですが、高級時計と言われるお値段も高価な時計の多くは職人さんが1つ1つ手彫りしているそうです

 

 

 

 

ブレゲ針

 

 

ブレゲのこだわりは時計に関する全てです
1783年頃、現在「Breguet」のロゴにも採用されている、特徴的な穴の開いた時針と短針
この針を発明・・、考案?したのもブレゲです
この穴は月をイメージさせ神秘的な印象を与えてくれます

 

ブランドのアイコン的「針」のデザイン
もちろんこの針も単にデザインが優れているだけでなく、視認性と言った意味でも非常に優れています
個性的であるのに奇抜ではなく、上品なこの針は他のブランドでも使用されることがあるほどです

 

時計界において「ブレゲ針」と言う言葉が浸透しているという事が、その素晴らしさを物語っていますよね

 

 

 

 

ブランドとしての「breguet」

 

時計の3大ブランドと言えば

 

パテック・フィリップ  オーデマ・ピゲ  ヴァシュロン・コンスタンタン です

 

これらのブランドに続き、5大ブランドと言えば
上記の3ブランドに

 

ランゲ&ゾーネ と ブレゲ

 

が加わるとされています
これら5大ブランドでは自身の歴史に誇りと矜持を持ってます

 

実際、これらのブランドは時計に詳しくない方でも名前は聞いたことがあるな。と思う方が多いのではないでしょうか?
もちろんロレックスなども有名時計ブランドとしては絶大な知名度を誇っていますが、ロレックスは「実用時計」の王様で「時計は使うもの」「実用的である事」に重きを置いています

 

例えば、美しい機構を見せるためのシースルーバック
精密機器の緻密な動きを見れるとあって人気の高いシースルーバックですが、時計の使用に機構が見える見えないは関係ないですよね?
なので、ロレックスではシースルーバックのモデルはありません

 

ブランドの方向性の違い・・、と言う事なのでしょうか

 

特に「Breguet」は創設者への思いが強いとされていて、それらはブランドのロゴとなっている「ブレゲ針」やほとんどのモデルで使用されている「ギョーシェ彫り」からも感じる事が出来ます
これだけ「時計」に貢献した創設者がいれば思い入れが強くなるのも分かる気がしますよね

 

 

 

如何でしたか?
時計の歴史を200年早めた天才、アブラアム=ルイ・ブレゲ
知れば知るほど納得の天才でしたね
これからの「Breguet」にも注目です!