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時計の雑学

デイト表示に種類があるって知ってました?アニュアルカレンダーとパーペチュアルカレンダーの違い!

公開日: 2021/06/15

多くの時計に搭載されている「デイト表示」
実はこのデイト機能にもいくつか種類があるのですが、ご存じでしたか?
今回は腕時計に欠かせない、「デイト機能」について書いていきます!

 

 

 

 

デイト機能

 

そもそも「デイト機能」とは何かと言うと
日付を表示する機能です
最近の腕時計では良く見かける機能ですよね

 

 

通常の「デイト機能」は時針が2周したら一つ数字が動く、というもので1~31の数字が用意されています

 

つまり・・

 

30日までしかない月と2月は自分で数字を送ってあげなくてはならない、という事です
たいした手間ではないと思いますが、忘れそうであることは間違いありません

 

 

 

 

デイト表示機能の種類

 

デイト機能には上記でお伝えした通常のデイト表示機能の他に【アニュアルカレンダー】と【パーペチュアルカレンダー】と呼ばれる上位機能が存在しているのです

 

 

 

アニュアルカレンダー

 

アニュアルカレンダーとは、1996年にパッテクフィリップが発表した機構で割と最近開発された機能なんです

 

「アニュアル」とは年次、年一回の、毎年の、と言った意味があり、アニュアルカレンダーを日本語訳すると「年次カレンダー」となります

 

これは、30日の月も31日の月も自動で調整してくれるのですが、2月(28日までの月と閏年29日までの月)だけは自分で調整しなくてはならないという機構なんです

 

つまり、毎年3月1日に一度日付を調整する必要があるカレンダー
年一回調整する → 年一回 → 年次(アニュアル)という訳です

 

どういった時計があるかというと

 

 

もちろん、開発したパテック・フィリップからは多数発表されています

 

自動巻きの時計の場合、普段の着用で「時計を操作する」という事はほとんどありません
時計は精密機器です
シースルーバックの時計に人気があるように、その機構の構造の美しさも価値になるのです

 

なのに、操作がないというのは少し寂しい気もしますよね
近年ではクロノグラフの時計に人気が集まっているのですが、これもデザインの良さだけでなく普段何も操作する事のない時計の数少ない「自分で操作する」操作性にも人気があるからなんだそうです

 

そういった面でも二か月に一回では忘れてしまいそうだったり、ちょっと面倒に感じそうな操作も「一年に一回だけ自分でカレンダーを合わせる」、という操作は特別な気がしますよね
もうすぐ3月1日だな、なんてカウントダウンしてしまいそうです

 

 

 

 

パーペチュアルカレンダー

 

言わずと知れた、世界3大複雑機構の一つ
パーペチュアルとは「永久の」や「永続する」という意味で、パーペチュアルカレンダーを日本語で言うと「永久カレンダー」となります

 

これは、4年で一つのサイクルとして暦をカウントしている為、4年に一度の閏年でさえ自身での調整が不要なんです
これにより、名前の通り「半永久的に日にちを刻んでくれる」カレンダー機能となっています

 

パーペチュアルカレンダーの歴史は古く1975年に時計技師であったアブラアン・ルイ・ブレゲによって発明されました
この複雑機構を搭載する事は技術力の高さを証明する事でもあるので、各高級時計ブランドはこの機構を搭載しているコレクションを多数発表しています

 

 

 

 

パーペチュアルカレンダー搭載のモデルは、本当に多く発表されているのですが一つ大切な事を書いておかなければなりません!

 

先ほどパーペチュアルカレンダーとは「半永久的に日付を刻んでくれる機能」とご紹介しました
そうです、「 永久的に・・」です
何故「」なのか・・?
これは、パーペチュアルカレンダーが4年周期で一つのサイクルを刻んでいるからです
これはそもそもユリウス暦に沿っている機構なのです

 

ユリウス暦とグレゴリオ暦はほとんど変わりません
ユリウス暦に約束事が1つ加わったのがグレゴリオ暦とでも言うのでしょうか・・

 

ユリウス暦でもグレゴリオ暦でも1日の長さと太陽の周期に若干のズレがあります
(※グレゴリオ暦のズレの方が大分修正されていますが)
この「ズレ」を修正するために4年に一度閏年として2月29日という日が誕生しているのですが
それでも本当に少しづつ「ズレ」が生まれています
そしてその「ズレ」は積み重なっているのです

 

グレゴリオ暦に加わった約束事とは・・

 

100で割り切れて、400で割り切れない年は平年とする

 

という事です

 

どういう事かと言うと、閏年は4年に1度やってきます
しかし100で割り切れて、400で割り切れない年は閏年に当たる年だったとしても平年(2月28日まで)とするという事

 

これにより400年周期で考えた時、ユリウス暦の閏年は100回
グレゴリオ暦の閏年は97回となります
この3日間で1日の「ズレ」を更に修正しているのです

 

もう、お分かりですね?
そうです、【閏年の年だけど閏年ではない年】に修正が必要となるわけです
とはいえ、次回この年に当たるのは2100年
79年後です・・
自分自身が時計を使用している間は修正の必要はないかもしれませんね!

 

ちょっと修正してみたかった気がするのは私だけでしょうか・・?
自動巻きの腕時計に搭載された「日付表示」も詳しく見てみると面白いですよね
是非、参考にしてみて下さいね