GINZA TOP GEAR

時計の雑学

腕時計には必須のメンテナンス「オーバーホール」は自分で出来るか?

公開日: 2023/02/02

腕時計を長く使用するには「オーバーホール」が必須のメンテナンスです
この「オーバーホール」、自分で行う事は出来るのでしょうか?

 

 

 

 

絶対必要「オーバーホール」

 

以前「オーバーホールは本当に必要なのか?」で書いた通り、腕時計を長く使用する為に
オーバーホール」は絶対に必要なメンテナンスです

 

しかし、この「オーバーホール
保証期間外であればもちろん有償のメンテナンスです

 

 

高級時計になればなるほどその価格も上がります
3年~4年に1度のメンテナンスを考えると結構なお値段になりますよね

 

安価な時計をオーバーホールを行わずに使用し続け故障したら買い替える
と言うのも、1つの選択だと思います

 

しかし、何百万もするような高級時計の場合は「使い捨て」なんて出来ません
長く、大切に使い続ける為には「オーバーホール」は必須のメンテナンスなのです

 

では、この「オーバーホール」自分で行う事は出来るのでしょうか?

 

 

 

 

 

オーバーホールに必要な事

 

オーバーホールとは、

 

簡単に説明すると
1度時計を分解し洗浄→劣化部分や磁気帯びの確認→必要部分に注油
最終的に組み立て、防水チェックなどを行い完了です

 

これれらは必要な道具と技術があれば誰でも行う事が出来ます

 

必要な道具と技術があれば・・です

 

必要な道具は揃える事が出来ます
精密ドライバーやピンセット、専門的な道具も今はネット等で買いそろえる事は可能だと思います

 

破損部分や劣化部分の交換に必要な部品も購入出来る場合もありますし
購入出来ない場合は正規品以外の部品を代用するか、同じブランドの中古時計を分解し必要部品を取るなどの方法もあります・・

 

 

問題なのは「技術」ですね

 

 

腕時計のムーブメントは非常に小さな部品が数多く使用されています
本当に小さなネジ1本でも不必要なものは使用されていません

 

小さな部品の1つ1つを丁寧に分解し、洗浄必要なメンテナンスを行ったうえで、再度組み立てる
実はかなり専門的な高い技術力を必要とします

 

専門の拡大鏡を目に挟み、ずっとその状態でムーブメントの小さな部品を組み立てていく作業は慣れも大きく影響します
当たり前ですが、大切な時計で初挑戦!なんて事は止めて下さいね

 

裏蓋を外すだけでも慣れていない人が行うと傷をつける原因になる事も
小さなネジなどはピンセットでつまむだけでも一苦労です

 

必要なくなった時計の分解などから慣れていくのがお勧めです

 

 

 

 

 

メリット・デメリット

 

 

 

自分でオーバーホールを行う1番のメリットは費用を抑えられる事です

 

しかし、専門的な工具や磁気除去の機械など必要器具を買い揃えるとそれなりのお値段になるので
初回はあまりメリットにならないかもしれませんね

 

 

楽しい

 

メリットになるのか分かりませんが
時計好きな方や、機械好きな方には堪らなく楽しい作業かもしれませんね
知的好奇心が満たされる事は間違いないと思います

 

 

 

しかし残念ながら、デメリットの方が大きいです

 

1番のデメリットは今後、正規のメンテナンスを受けられなくなる可能性があるという事

 

きちんと組み立てられているように感じてもプロが見れば一目で違いが分かるそうです
1度素人が分解してしまった時計は必ず動くという保証が出来ず
正規店や修理店でのメンテナンスは受けられなくなる可能性が大きいです

 

また、交換部品に正規部品以外を使用してしまった場合、時計の価値自体が大きく下がってしまいます

 

今後、動かくなっても惜しくない!
自分でメンテナンスし続ける!
それでも自分でやってみたい!

 

・・、と言う方は挑戦してみるのもいいかもしれません

 

 

 

 

オーバーホールは自分で出来るか?

 

 

結果

 

長く愛用したい、大切な高級時計は正規店か修理店でオーバーホールをお願いした方がいいと思います
やはり、職人さんには専門の技術と知識がある上に、オーバーホール後の保証や
もっとその後の事を考えてもプロにお願いするのが1番だと思います

 

 

費用の問題ではなく好奇心や探求心で時計のオーバーホールに挑戦してみたい!と言う方は
必要でなくなった時計で挑戦してみるのが良いのではないでしょうか?

 

今、高い技術を持っている職人さんだって、初めは初心者です
何事も挑戦!かもしれませんね