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時計の雑学

素材によって印象が変わる!時計の顔【文字盤】の種類をご紹介!

公開日: 2022/03/22

時計の印象を決めるのはやっぱり「顔」である文字盤です
文字盤そのものにも使用される素材がいくつかあって、それによって印象が大きく変わります
今回は文字盤に使用されることが多い、素材をご紹介!

 

 

 

 

 

そもそも文字盤とは?

 

時計は大小様々なパーツが組み合わさって出来ています
そして、その大小様々なパーツにはそれぞれ名前が付いています

 

2針や3針がある針(ハンド)、時刻を表す数字やバー(インデックス)、スモールセコンドやクロノグラフ針

 

ドレスウォッチなどのシンプルな2針のものから、クロノグラフの様な30分積算計やスモールセコンドが付いているもの、パワーインジゲーター機能やムーンフェイズ機能など文字盤には様々種類(機能)が存在しています

 

【文字盤】とはインデックスなどが表示された全体の事を指していて
“ダイヤル”や“フェイス”などと呼ばれる事もあります

 

 

 

 

 

最もポピュラーな「真鍮」

 

「真鍮」とは銅と亜鉛(20%以上)の合金の事です
「黄銅」と呼ばれる事もあるそうです
5円硬貨の素材にも使用されています

 

ちなみにトランペットやサックスなどの金管楽器の素材としても使用されている「真鍮」
英語ではbrass(ブラス)と言い“ブラスバンド”の語源にもなっています

 

 

 

「真鍮」の特徴

 

・過熱による加工の容易さ
・展延性に優れている
・切削加工しやすい

 

等が挙げられます

 

展延性(てんえんせい)とは、素材が破断せず、柔軟に変形する事が出来る事だそうです
圧をかける事で、シートのように薄く広がったり
引っ張る事で細く長く伸ばす事が出来るという事ですね

 

切削加工(せっさくかこう)とは、その名の通り、削る加工のことです
この切削加工がしやすい事で、精密な加工が可能となるんです
この性質のおかげでギョシェ彫り等の緻密で繊細な彫りが可能となるんですね

 

 

 

 

 

馴染み深い「金属」

 

真鍮以外の金属
金やプラチナ、銀などが挙げられますね

 

馴染み深いとは書きましたが、これは名前を知っているという意味
金やプラチナはアクセサリー等でも使用されることが多い為、聞き馴染みはありますが
やはり高価なものに違いありません

 

高級時計では文字盤の素材に使用される事も多いですが、その分金額も高価な物が多いですね

 

 

 

「金属」の種類

 

・ゴールド
・シルバー
・プラチナ
・チタン

 

等がありますね

 

ゴールドは純金以外に含まれる金属の種類によって様々なカラーを見る事が出来ます
代表的なものは18Kイエローゴールドですが、18Kホワイトゴールドや18Kローズゴールドも人気のカラーとなっています

 

チタン(チタニウム)も最近では人気の高い素材となっていて軽くて強いその特徴からオーデマ・ピゲやウブロ等の高級時計ブランドのスポーツモデルでは好んで使用されているようです

 

 

 

 

 

唯一の模様「天然素材」

 

次にご紹介するのは高級時計の文字盤で人気の高い「天然素材」です
何故人気が高いのかと言うと
その名の通り、「天然素材」は自然が作り出したもの
同じ素材を使用していても、カットの場所によって模様の出方が違う為同じものがないのです
それは、“唯一”と言う事
オーナー心を刺激してくれますし、愛着も沸きますよね

 

 

 

「天然素材」の種類

 

・マザーオブパール
・メテオライト
・貴石、半貴石

 

等がありますね

 

マザーオブパールはアクセサリーでも見かける事が多い素材で“貝”の事で「シェル」と呼ばれる事もあります
その名の通り真珠を生み出す貝の事で一般的には白蝶貝を指しています
しかし黒蝶貝やアコヤ貝、茶蝶貝等の真珠の母貝であればマザーオブパールと呼ばれるようです
時計の文字盤としてもその上品な存在感から高級時計のドレスウォッチやレディースではよく目にする素材となっています

 

メテオライトとは隕石の事でロレックスのデイトナではかなり人気の高い素材となっています
マザーオブパールに比べ模様がはっきりと出るので力強い印象の文字盤になります
また、模様がはっきりと出る事から唯一感が増す事も魅力の1つとなっているようです

 

貴石・半貴石はダイヤモンドやサファイヤといった“石”の事ですね
高級時計ではダイヤモンドやサファイヤが敷き詰められた文字盤をよく見かけます
圧倒的存在感は言うまでもありません

 

 

 

 

 

その他の素材

 

上記に含まれない素材もまだまだあります

 

 

・セラミック
・カーボン
・陶器

 

等がありますね

 

セラミックは近年かなり人気が高まっている素材で、CHANELのJ12が爆発的人気となり注目を集めました
無機物を加熱処理する事により、焼き固めた焼結体
耐熱性、耐摩耗性、耐腐食性に優れており文字盤以外の時計の部品にも多く用いられる素材です

 

カーボンとは炭素の事ですが、時計に使用されるカーボン表記の素材はカーボンを主成分とする製品の事
1,000℃の高温でアクリル繊維を焼いて、炭化させた繊維“カーボンファイバー”等が有名ですね
自動車やロードバイクに使用される程強くて軽い事が特徴で、繊細で衝撃に弱いムーブメントを守るためケースや文字盤に使用されることが多い素材です

 

 

 

如何でしたか?
腕時計の小さな文字盤一つにも様々な素材が使用されており、その素材よによって印象も様々ですよね
ドレスウォッチ向きのもの、スポーツウォッチ向きのもの、その用途によっても素材は変わってきます

 

しかし!精密機器である腕時計を守るため「強度」は常に求められています

 

芸術的な美しさの中に実用的な側面を隠し持った文字盤
各ブランドの誇りをかけた時計の顔は、ブランドによって印象も様々
そんな「文字盤」から時計を見てみるのも面白いですよね