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時計の雑学

良い時計ってどんな時計?初めての高級時計を失敗しない為の秘訣とは?

公開日: 2022/09/29

良い時計が欲しいと言いますが、良い時計ってどんな時計でしょうか?
自分にとっての良い時計は自分が欲しい!と思った時計です
では、万人にとっての良い時計ってどんな時計だと思いますか?

 

 

 

 

 

良い時計の定義

 

「この時計が欲しい!」と欲しいモデルが決まっている方にとってはその時計が一番良い時計ですよね
しかし、「この時計が欲しい」って決まっている方って案外少ないんです

 

大学生になったから、社会人になるから、初めて給料を貰ったから
理由は様々ありますが、何かの節目や記念に高級時計購入を考える人が多いんです

 

その場合、それこそ記念になるような“良い時計”が欲しいと漠然と考える人が多いんです
そして、“失敗したくない”と考える人も多いんです

 

 

“失敗したくない”とはどういう事でしょうか?
それは「自分の欲しい時計」ではなく「価値ある時計」が欲しいという事

 

高級時計は高額な物が多いです
何十万、時には何百万の時計も・・
支払う金額に見合った時計であるか?
それが、漠然と考えた時の「良い時計」の正体ではないかと思います

 

 

では、万人に共通する「良い時計」に定義はあるんでしょうか?

 

もちろん、ありません

 

「良い時計」である為の決まり事も、ありません

 

 

しかし!
時計を扱う現場にいて、個人的にこれがあれば「良い時計」と言えるのではないか?と思う点はいくつかあります
あくまで、個人的に思う・・、ではありますが
私が思う「良い時計」の条件をご紹介!

 

 

 

 

 

良い時計の条件

 

精度が高い事

 

時計にとって最も重要な事は時刻の「正確さ」です
その精度が高ければ、それは「良い時計」と言える1つの要因になるのではないでしょうか

 

“精度”とは時刻の進み・遅れの事で精度が高ければ高い程誤差が少ない(時刻が正確)という事です

 

機械式時計の場合1日で出来る誤差を「日差」と言います
ゼンマイを巻き上げほどけていく力を動力として動いている機械式時計では、巻き上げの量や温度によって誤差が生じます
一日に出来る誤差「日差」はその日によって誤差の大きさも変わりますので
今日2秒誤差が出来たからと言って、次の日の誤差も2秒とは限りませんのでご注意を

 

この誤差が少なければ時間の正確さに繋がります
しかし、精度が高いかどうかは時計を見ても、仮にムーブメントを見る事が出来たとしても私達には判断が付きません

 

そこで一つの基準となるのが、「クロノメーター」と「ジュネーヴシール」です
以前「高品質な機械式ムーブメントの証!「クロノメーター」と「ジュネーヴ・シール」を知っていますか?
で詳しく書いていますので是非一読していただきたいのですが
上記の2つのようにムーブメントの精度を検査する機関が存在しています

 

ですので、「クロノメーター」か「ジュネーヴ・シール」を持っているムーヴメントは高精度であると言えると思います

 

 

 

 

視認性が高い事

 

これも「良い時計」において大切な要因だと思います

 

高級時計で良く使われる「ギョシェ(ギョーシェ)彫り
これも美しい装飾でありながら光の反射を抑え視認性を上げる事に優れた彫り方である事から
BUREGET(ブレゲ)による発明だと言われているほど
ギョシェ彫りについても「高級時計でよく聞く「ギョーシェ彫り」って何?」で詳しく書いていますので是非読んでみて下さいね

 

 

文字盤と針のコントラスト太さ長さ、インデックスの種類など
各ブランドは視認性を高めるための努力を続けています

 

例えば海の中であっても、雪山の頂上であっても時刻を正確に知る事が出来る
それは時計ブランドの大切な使命なのです

 

 

 

 

重量が軽い事・着用感がいい事

 

重量の軽さ
これも「良い時計」の大切な要因です

 

腕時計はその名の通り手首に着用して使用するもの
仕事中も遊びの間も、冒険の間も探検中も
腕時計はいつでも手首に嵌めているものです

 

一日手首に付けることを考えると軽い方がいいに決まっています
この重さは意外と重要で、一日一日の積み重ねが肩こり、疲労に繋がってしまうからです

 

素材によってどうしても重くなってしまう場合もありますが、「良い時計」の条件としては重量の軽さも大切な1つだと、私は思います

 

 

そして着け心地の良さ
これも外せません!

 

先に挙げた重量の軽さと似ていますが、着け心地も大切な要因です

 

レザーベルトの場合、毎日着用していると革が馴染んでくるので着用感は良くなっていきます
しかし、最近は金属ベルトやラバーベルトが高級時計においても増えてきてます
金属ベルトは当たり前ですが「馴染む」と言う事はありません

 

ちょっとした違和感がずっと付きまとうと、気になってその時計を付けるのが嫌になってしまいます
ラバーベルトは多少馴染む感じもありますが、手首に合っていないと擦れたり痒みが出たりしてしまいます

 

ですので、初めて装着した時の着用感はとっても大事
些細な事と流さずに感じた違和感は大切にして下さい

 

 

 

如何ですか?
上記で挙げた4つが私が個人的に考える「良い時計」の条件です

 

精度が高い事と視認性に優れている事は時計そのものの事なので判断が付けやすいと思います
一方、重量が軽く着用感が良いと感じるかどうかはそれぞれの主観によって変わってきますので万人に共通する条件とは言い難いですが「良い時計」の条件としては大事だと思います

 

是非参考にしてみて下さいね
皆様が自身にとっての良い時計に出会えますように!