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今では一般的な機能となり、機械式にもクォーツ式にも備わっている事が多い「デイト機能」
一見して日にちを知る事が出来るこの機能、とっても便利ですよね
でも、この機能には「操作してはいけない時間帯」がある事を知っていますか?

 

 

 

 

日付表示機能

 

そもそも日付表示機能って何?という方の為に説明しますと

 

・デイト         (日付表示)
・デイデイト       (日付・曜日表示)
・トリプルカレンダー   (月・日付・曜日表示)
アニュアルカレンダー  (年一回3月1日に日付調整が必要な年次カレンダー)
パーペチュアルカレンダー(ほぼ調整不要な永久カレンダー(閏年のはずが閏年でない年のみ調整が必要))

 

 

といった日付表示の機能です
「日付表示機能」といっても多様な種類があるんですね・・
アニュアルカレンダーとパーペチュアルカレンダーについては、過去詳しく書いていますので知りたい方はそちらもご一読下さい!

 

 

 

 

デイト機能の操作

 

さて、上記でデイト機能の種類はお伝えしましたが、「デイト機能の操作」とは何でしょうか?

 

例えば、ただのデイト機能の場合「月」は30日と31日の2種類と2月がありますよね
デイトは31日まで用意されているので30日までしかない月には翌月1日に1日分日付を送る必要があるのです
3月1日にはもちろん3日分(2日分)日付を送る必要があります

 

アニュアルカレンダーでは1年の周期で計算されているので、28日(29日)までしかない2月の翌月3月1日に日付を送る必要があります

 

パーペチュアルカレンダーではどうでしょうか?
半永久カレンダーであるパーペチュアルカレンダーの場合はほぼ考えなくてもよいでしょう

 

しかし!そんなパーペチュアルカレンダーでさえ、閏年であるはずなのに閏年ではない年(一番近い年は2100年)には3月1日に調整が必要なのです

 

 

 

 

カレンダー操作禁止時間

 

さて、ここでやっと本題である、「カレンダー操作禁止時間」の登場です

 

カレンダーを送る操作は殆どの時計で「竜頭を一段階引き出し巻く」という動作になりますよね
(もちろん時計によって操作方法が違う場合がありますのでご自身の操作方法に従ってください)

 

 

 

カレンダー操作の為に竜頭を巻いてはいけない時間帯があるのです!
それは、【午後8時~午前4時】です

 

 

もちろん、リアルタイムの時刻ではなく、その時計の表示時刻です
これはどういう事かと言うと・・

 

殆どの時計で文字盤は12時間表示となっています
1日の間で午前と午後、針は2回転するはずですが、カレンダー機能は24時間で動いています
万が一、12時間ずれていたら・・、
デイト機能は午後の12時に変わる事になります
その場合は(午前と午後を合わせる事をお勧めしますが)カレンダー機能の操作禁止時間も12時間ずれてしまうという事になります

 

 

そもそも、何故このように「カレンダー操作禁止時間」があるのかというと
カレンダーはこの約8時間をかけて日付を送っているからです

 

時計の内部では沢山の歯車が働いていて、それぞれが嚙み合って複雑な機構を構築しています
日付を送る歯車は24時間で動いており、おおよそ午後8時くらいに日付のパーツと噛み合い少しづつカレンダーを送っていっているのです
(もちろんデイトジャスト機能など、別の仕組みで動いているものもあります)

そして、「日付を送る」という作業を終えるのが午前4時位なんです
この8時間は日付のパーツと日付を送る歯車が嚙み合っている時間帯と覚えておきましょう

 

 

 

 

カレンダー操作禁止時間帯に竜頭を巻くとどうなるのか?

 

この操作禁止時間、案外知らない人が多く故障の原因になりやすいと言われています

 

 

上記でご説明した通り、時計の内部では歯車が噛み合い日付を送ろうと動いています
その時間帯に、更に日付を送ろうとする力が加わると・・

 

はい、最悪の場合は歯車が折れてしまう事もあります

 

とは言え、そこは個体差
操作禁止時間帯の事を知らず、何年もこの時間帯に巻いていたが壊れた事はない!
という事もあれば
気を付けていたのについうっかりこの時間帯に初めて巻いてしまって壊れた・・
なんて事も

 

 

この時間帯に巻いたからと言って、すぐに必ず壊れると言うモノではありません
しかし、この時間帯に竜頭を巻くという作業は「壊れるかもしれないリスクを持っている作業である」という事は間違いありませんので出来る限りは避けた方がいいでしょう

 

最近では、新しいムーブメントの開発も進み操作禁止時間のない時計もあるそうです
今回お伝えした、午後8時から午前4時というのも時計によってはもっと短い時間で終わるものなど様々ありますので、ご自身の時計がどの様な仕組みになっているか確認してみて下さいね

 

 

大切な時計、避けられるリスクは避けて長く大切に使いたいものです!

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