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時計の雑学

現在まで続く世界最古の時計ブランド【ヴァシュロン・コンスタンタン】ってどんなブランド?

公開日: 2022/07/12

世界三大高級時計ブランドの一角「Vacheron Constantin(ヴァシュロン・コンスタンタン)
現存する世界最古の時計ブランドとされ、その歴史も長いのですが日本ではあまり知られていないのが現状です
そんな「ヴァシュロン・コンスタンタン」について、今回は深堀です!

 

 

 

 

 

Vacheron Constantin(ヴァシュロン・コンスタンタン)の歴史

 

1755年 ジャン=マルク・ヴァシュロンが創業したのが始まりのブランドです
当時、24歳ですでに時計職人として実力を発揮していたジャン=マルク・ヴァシュロンはこの年、一人の見習い職人と雇用契約を交わします
これが、ヴァシュロン・コンスタンタンの始まりだとされています

 

 

 

以来、一度も途切れることなく、経営が第三者の手に渡る事もないまま続いているブランドとして世界最古の時計ブランドと言われています

 

また、PATEK PHILIPPE(パテック・フィリップ)、AUDEMARS PIGUET(オーデマ・ピゲ)と並び世界三大高級時計ブランドとされています

 

父と同じ時計職人を志した、ジャン=マルク・ヴァシュロンの息子である“ジャン=マルク・アブラアム”によって
社名が「アブラアム・ヴァシュロン=ジロード」とされます
その後ジャン=マルク・アブラアムの息子“ジャック・バルテルミ”によって社名が「ヴァシュロン=ショサー」に変更されました

 

創業者であるジャン=マルク・ヴァシュロンからみれば孫にあたるジャック・バルテルミ氏が才能を発揮
ミニッツリピーター等の複雑機構を得意とし現在のヴァシュロン・コンスタンタンの技術の礎を築いたとされています

 

更にこの時代、企業運営に長けた“フランソワ・コンスタンタン”を共同経営者に迎えた事により「Vacheron et  Constantin(ヴァシュロン&コンスタンタン)」と社名が変更され、フランソワ・コンスタンタンの手腕により一気に国際的有名ブランドへと成長を遂げたのです

 

その後、1970年 社名から「&」が省かれ「Vacheron Constantin」となります
創業200年を超えてから今の形になったんですね
1970年とは言え、意外と最近の出来事で驚きました

 

1819年7月5日 フランソワ・コンスタンタンが書き残した「できる限り最善を尽くす、そう試みる事は少なくとも可能である」と言う一文が、今日でもブランドのモットーとして、精神として、受け継がれています

 

 

 

 

 

受け継がれ進化する伝統と技術と精神

 

長いブランドの歴史の中で培われてきた技術力の高さと誇りは「キャビノティエ」という言葉に表れていると思います

 

「キャビノティエ」とはヴァシュロンが誇る職人さん達の事で、元々は日のよく当たる屋根裏部屋=キャビネットで作業していた事から現在でも工房の最上階、ガラス張りの作業所で作業する最高の職人さん達がこう呼ばれています

 

キャビノティエは創業者の精神に忠実に、現在でも注文を受けてから全て手作業によって時計を製造しています
こうしたキャビノティエによって生まれる時計は特別で唯一無二のコレクションとなり注目を集めています

 

 

 

 

 

ヴァシュロン・コンスタンタンの素晴らしいコレクション

 

ヴァシュロン・コンスタンタンの創り出す時計達はラグジュアリーでありながらシンプルでエレガントな印象を持っています
歴史に負けない最高の時計の数々を少しご紹介します

 

 

 

パトリモニー

 

完璧なラウンドに、無駄のない美 調和の取れたプロポーション
無駄を省いたシンプルにはエレガントだけが残されています

 

 

シンプルで無駄のないデザインですが、上品な文字盤と洗練されたスタイリッシュさが際立っています
薄型のケースに2針のモデルはドレスウォッチの最高峰と言えるでしょう

 

また、ミニッツリピーター搭載のものや、ムーンフェイズまで搭載されたパーペチュアルカレンダー搭載のモデルなど様々なモデルが発表されています

 

しかし、どのモデルも「美」には共通したエレガントさがあり、究極のエレガント時計でしょう

 

 

 

トラディショナル

 

卓越したジュネーブが誇る時計製造の伝統を表現した「トラディショナル」
厳しい基準と豊かな歴史を礎とするタイムピースは傑出した技術の証である高度な技巧の結晶です

 

 

トラディショナルシリーズの象徴、レイルウェイ・ミニッツトラックがアクセントになった技術と伝統のタイムピース
ヴァシュロンの象徴でもあるバトン・ド・ジュネーヴ型のアプライド・インデックス
ドーフィン型の針といった、トラディショナルコレクション特有の遺伝子を継承しています

 

余談ですがドーフィン針は別名ドルフィン針とも言われますがイルカの事ではありません
フランス皇太子妃(dauphin)の事だそうです、針だけをみても気品に溢れていますね・・

 

 

 

フィフティーシックス

 

クラシカルでモダンな文字盤に大胆なケースデザインはエレガントでありながら親しみやすいデザインです
この大胆なケースはブランドロゴであるマルタ十字から着想を得ているそうです

 

 

1956年に発表されたヴァシュロンのアイコン的モデル「ref.6073」に着想を得て発表されたこのコレクションはその名もフィフティーシックス
何処か懐かしさを感じさせるモダンなデザインとなっています

 

現代的に新解釈されたフィフティーシックスはシースルーバックのケースからもピンクゴールドのマルタ十字を見る事が出来ます

ヴァシュロンの懐かしくて新しい温かみのあるデザインとなっています

 

 

 

ヴァシュロン・コンスタンタン
少しは知って頂けたでしょうか?

 

その長い歴史に負けない受け継がれた技術力と精神に裏打ちされたブランドの矜持
もちろん、今回ご紹介しきれなかったその他のコレクションもたくさんあるのですが、共通した「エレガント」があると思います

 

最近ではラグスポがトレンドとなっており、大きめのケースに人気が集まっていますが
ヴァシュロンの時計には流行やトレンドに左右されない不変の「美」があるように思います

 

ヴァシュロン・コンスタンタンというブランドを知っていた方も、初めて知った方も
これからのヴァシュロンに注目してみて下さいね!