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時計の大敵と言われる「磁気帯び」ですがそもそも「磁気帯び」って何の事か知っていますか?
何故、「磁気帯び」が時計にとって良くないのでしょうか?
今回はそんな「磁気帯び」についてと対処法にも迫ります!

 

 

 

 

 

腕時計の3つの大敵

 

時計には3つの弱点が存在しています
1つは“水分
1つは“衝撃
そしてもう1つが“磁気”です

 

 

詳しくは「大事な時計を守るために知っておきたい、【時計の大敵】」で書いていますので是非そちらもご一読下さいね

 

水分や衝撃は何となくどんなものか、何故時計にとって大敵なのか分かると思いますが
そもそも「磁気」って何なのでしょうか?
何故時計にとって大敵となるのでしょうか?

 

貴方の大切な時計を守るために、きちんと知っておきたい「磁気帯び」の事
今回はそんな「磁気帯び」について深堀です!

 

 

 

 

磁気帯びって何?

 

先ずは「磁気帯び」って何なんでしょうか?

 

磁気帯びとはその名の通り、“磁気を帯びる”という事
つまりは“磁気を帯びた状態”という事です

 

 

では「磁気」とは何でしょうか?

 

磁力の根源と考えられるもの。一般には磁石どうし、または磁石と電流との相互作用に関する現象。また、磁極に蓄えられている物理量

 

だそうです・・
物理学になるのでしょうか?
文系の私にはさっぱり理解出来ません

 

簡単に説明すると
磁石とは“N極とS極という、2つの極を持ち双極性の磁場を発生させる源となる物体”の事で
磁石には、金属を引き付ける性質があります

 

また、接触した鉄は磁石と同じように他の金属を引き寄せる性質を持ち、磁石を離した後もこの性質をしばらく維持する事があります
この力を「磁力」と言い、金属を引き付ける性質を「磁気(磁化)」と言います

 

 

ちょっと頭が混乱しそうですね
ちなみに、「磁力」のある場所を「磁場」と言うそうです

 

物理学の話しのようになっていますが、時計の話に戻します
要するに磁気を帯びている状態とは
他の金属を引き寄せる性質を持っている状態」の事となるわけです

 

 

 

 

磁気帯びするとどうなる?

 

そもそも時計は様々なパーツが組み合わさった精密機械なのです
その部品の多くは金属製
特に時計の心臓部である駆動部分、ムーブメントは金属製である事が殆どです

 

 

その金属で出来た部品が磁気帯びしてしまうとどうなると思いますか?

 

・他の金属を引き寄せてしまう事でパーツの位置がズレます
精密機器である時計は、この少しの位置のズレで正確に時間を刻めなくなったり
・振り子の役割を果たしている「テンプ」が正確な運動が出来なくなる
最悪の場合は止まってしまったり・・
様々な故障の原因となってしまうのです

 

 

 

 

磁気帯びの原因

 

最近では、時計の防水性能は飛躍的に伸びており、大敵「水分」に関する心配は少なくなってきました
防水性に特化したROLEXのシードゥエラーでは水深4000フィート(1220m)、ディープシ―では驚異の水深12800フィート(3900m)までの防水を誇っています

 

 

水深3900mって・・、4㎞弱
そんな深海まで、人生の中で到達する人の方が少なそうですが・・
防水性に特化していなくても、スポーツモデルの時計であれば10気圧防水の物が多いですね

 

では、「衝撃」に対してはどうでしょうか?
残念ながら衝撃にはまだまだ弱いのが現状です
風防などもサファイヤクリスタルを使用する事で強くはなっていますがやはり、強い衝撃が加わると割れてしまう事に変わりはありません

 

しかし、セラミックやカーボンの登場等、様々な新しい素材も開発され少しづつ、耐衝撃性も上がってきているように思います

 

 

そして、「磁気
実は昔は故障の原因が「磁気帯び」と言うのは、そこまで多くありませんでした
しかし現在、故障の原因で一番多いのは「磁気帯び」かもしれません

 

何故、磁気帯びが原因の故障が増えたのでしょうか?
それは、私たちの生活環境に磁力が増えたからです

 

現在では殆どの人が持っている携帯電話
仕事では欠かせないPC等の電化製品が磁気を発しています
勿論タブレットも・・
家の中に居たとしても電子レンジやテレビ、IHヒーター等、磁気帯びの原因となる磁気は様々な場所にあるのが現代です

 

 

カバン等についている磁石や磁気ネックレスにも気を付けて下さいね

 

そうなんです、技術が進み生活が便利になるとともに磁気を発生させる物が身の回りに増えたため、最近では故障の原因が磁気帯びである事が増えたんですね

 

 

 

 

磁気帯びの対処法

 

では、万が一「磁気帯び」してしまったらどうしたらいいのでしょうか?

 

安心して下さい!
きちんと「磁気抜き(脱磁)」すれば大丈夫です

 

磁気抜き」とはその名の通り帯びてしまった磁気を抜く事ですが、実は個人でも磁気抜き出来る機械も販売しています
ですので、ご自身で磁気抜きする事も可能なのです

 

 

・・が、
一般に市販されている磁気抜きの機械はあくまでも簡易的なものであり、間違って磁気を付加してしまう事もあります
また、磁気は目に見えない為「どの部品が磁気帯びしているのか分からない」と言う事もあります
時計の部品は非常に小さくネジ1つとってもルーペで見なくてはならない程

 

その小さなネジ一本に磁気帯びが残っていれば改善はされません
高級時計であればあるほど、その内部は複雑で分解してしまうと組み上げる事は困難です

 

やはり正規店や高級時計の修理を専門に行っている業者さんなどに磁気抜きをしてもらう事をお勧めします

 

また、最近ではROLEXのミルガウス等、耐磁気に特化した時計も発表されています
この“ミルガウス”では「1000ガウスの磁場に耐える」とされていますが、1000ガウスがどの程度の物なのかが私には分からないですね・・

 

実はこの“ミルガウス”、最近注目を浴びるようになっているのですが、発表されたのは1956年の事
当時は放射線技師などの特殊な職業の人にしか需要がなかったようなのです
このミルガウスが話題になっているという事が最近の「磁気帯び」の多さを物語っているという事ですよね

 

 

こういった耐磁気されている時計(←まだまだ流通数は少ないですが)を選ぶと言うのも一つの選択だと思います

 

 

 

如何でしたか?
家に帰って、腕時計を外した後・・
携帯と一緒に置いていたりしていませんか?

 

実はそれが時計にとってとても良くない事なんです
非耐磁性能の時計でも磁気を発生しているものから10㎝以上距離を離せばその影響は殆どありません
磁気帯びは“気を付ける”だけで大きく避けられるので気を付けましょう!

 

少し気を付けるだけで、大切な時計を磁気から守れます
皆さんも少し意識してみて下さいね

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