世界最大の時計製造グループ【ザ・スウォッチ・グループ】について知ろう!
時計ブランドには独立した企業ブランドと、いくつかのブランドや企業が集まったグループに属しているブランドがあります
世界で有名な巨大資本を有する時計グループと言えば3つあるのですが、皆さんは分かりますか?
有名な3つの巨大時計グループ
時計業界ではいくつかのグループが存在しているのですが、中でも巨大な資本を持ち特に有名なグループは3つあるとされています
・1つは、1988年に設立された「リシュモングループ」
2005年にはムーブメント製造の拠点となる“ヴァル フルリエ社”を設立
グループ内でムーブメント製造から一貫して時計の製造を行えるよう強化してきました
現在では通称「リシュモンキャリバー」と呼ばれヴァル フルリエのエボーシュに手を加え自社製キャリバーとして搭載しているブランドが多いです
宝飾に強いCartier(カルティエ)を筆頭に、PIAGET(ピアジェ)・Van Cleef & Arpels(ヴァン クリーフ&アーペル)や最古の高級時計ブランドVACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロン・コンスタンタン)、高い時計製造技術を持つROGER DUBUIS(ロジェ・デュブイ)やA. LANGE & SÖHNE(A.ランゲ&ゾーネ)・JAEGER LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)等の錚々たるブランドを傘下にしています
・2つ目は1987年にルイ・ヴィトンとモエ・ヘネシーが合併して誕生した「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイヴィトン)グループ」
その名の通り、元々酒造会社であったモエ・ヘネシーとアパレルファッションブランドの世界的ブランドLouis Vuittonの合併から始まっているグループなのでファッション業界に大きな力を持っています
現在ではLVHMウォッチ&ジュエリーとして時計業界でもその名は大きな影響力を持っています
低迷期を乗り越えLVMHの傘下に入る事で見事な復活を果たしたHUBLOT(ウブロ)を始め、TAG HEUER(タグ・ホイヤー)やZENITH(ゼニス)、Chaumet(ショーメ)、Tiffany & Co. (ティファニー)もその傘下となっています
2011年、他のブランドとは異なり創業家との株式交換でグループに編入
創業家による買戻し希望時にはグループ離脱可能とされていますがBVLGARI(ブルガリ)も現在は傘下となっています
・そして3つ目にして最大の時計グループとされているのが「スウォッチグループ」です
スウォッチグループ
世界最大の時計製造グループと言われています
元々、小さな時計企業同士の連携が盛んに行われていたスイスの時計産業
1926年にムーブメント製造企業であるETA(エタ)を中心とした企業の集団「エボーシュSA」が成立されます
1982年この「エボーシュSA」から“スウォッチ”が発表されます
1985年には「スウォッチ」が独立起業となり
1986年それまで企業の集団としてそれぞれ独立していた「エボーシェSA」グループ企業のほとんどと共に合併
「SMHグループ」が結成されます
1998年、現在の「スウォッチグループ」と改名されました
お気づきでしょうか?
そうなんです、スウォッチは元々ETAが製造した新しいコンセプト、安価な腕時計として発表した「スウォッチ」というブランドだったんです
現在では「スウォッチグループ」と改名された事で傘下にETAを持っているように見えますよね
実際のところはどうなんでしょうか?
その辺の力関係は私には分かりません・・
しかし、そういった歴史がある「スウォッチグループ」は時計の製造に特化したグループとなっています
製造部門として汎用ムーブメント製造会社であるETA(エタ)を始め、時計針の製造会社ユニベルソ、ボタン・竜頭製造のMECO、文字盤製造のRubattel & Weyermann(ルバテル&ワイアーマン)等が名を連ねています
傘下ブランドも時計の歴史を200年早めたとされる天才時計技師アブラアム=ルイ・ブレゲが創設したBUREGET(ブレゲ)を始め、カラクリ時計の鬼才 ピエール・ジャケ・ドロー創設のJAQUET DROZ(ジャケ・ドロー)、GLASHUTTE ORIGINAL(グラスヒュッテ・オリジナル)、OMEGA(オメガ)等、元々時計の製造技術の高いブランドが多く名を連ねています
2013年にはHarry Winston(ハリー・ウィンストン)を傘下にした事も話題となりました
独立企業ブランド
勿論、これらのグループに属していない、完全に独立した企業として活動しているブランドもあります
有名ブランドをご紹介すると
・ROLEX(ロレックス)
・PATEK PHILIPPE(パテック・フィリップ)
・AUDEMARS PIGUET(オーデマ・ピゲ) 等があります
新しい技術や素材の研究開発費や、広告費、人件費等大きなお金が必要とされる中、昨今では高級時計ブランドが独立して経営していくのはとても難しいとされています
その為今日ご紹介したような巨大資本を持った時計のグループとして資金提供を行ったり、共同研究にしたりと助け合いながらブランドを守っているんですね
その様な世界情勢の中、独立企業としてブランドを維持していく事は簡単に出来る事ではありません
上記に挙げた3ブランドは、それぞれブランドとしての知名度も高く、技術も卓越したものを持っています
如何でしたか?
時計グループの事、少し分かって頂けたでしょうか?
グループ傘下のブランドも独立企業のブランドもどちらが良いと言うモノではありません
最近はグループ傘下のブランドが多くなり、分かり辛い部分も増えていると思います
今回の記事を皆さんの整理にお役立て下さい!